技術情報
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マックエンジニアリングでは、製品性能向上のための新規開発や現製品の可能性を広げるべく自社のラボで検証実験を行っております。こちらのページではフローリアクターでの実施例を含め装置の特徴をご紹介しております。
マイクロリアクター
コンパクトな装置で均一混合. オリジナル流路で独自装置開発.
マイクロリアクターの特徴と構造
弊社の標準タイプは流路プレートをサンドイッチした構造です。取り換え可能な流路プレートのため、様々なパターンを比較検討できます。流路幅、厚み、形状をカスタムしていただけます。分解洗浄可能のため繰り返し使用できます。
流路内の流れ
マイクロリアクター内部を流れる液状をハイスピードカメラで撮影した様子です。
左下写真:Y字マイクロリアクターで、アルギン酸ナトリウムと水による液滴を生成
右下写真:V字マイクロリアクターで、ドデカンと水のスラグ流を生成
集積型マイクロリアクター
ナンバリングアップでスケールアップ. 少量、つまりの問題解決へ. 連続晶析.
少量・閉塞を克服し、量産検討が可能。総流量最大3000ml/min。
集積型マイクロリアクター特徴と構造
コンパクトサイズで分解洗浄可能です。液-液、気-液、気-気混合にも対応しています。また、再結晶にも応用可能です。
①送液
②流路プレートで流入液が枝分かれ
③流路プレートから合流プレートでミキシング
④トッププレートを通じて出口へ
集積型マイクロリアクターで連続フロー再結晶 実施例
集積型マイクロリアクターを用い連続フロー再結晶実験を行いました。
下記内容を実施した際の、実験動画と各実験条件・結果をご紹介いたします。
実施例1. 安息香酸連続フロー再結晶 (集積型マイクロリアクター8×8)
実施例2. 飽和食塩水連続フロー再結晶 (集積型マイクロリアクター4×4)
実施例.1 安息香酸再結晶
◆安息香酸と水を集積型マイクロリアクターに流し再結晶化を試みました。連続フロー再結晶の量産を見越した条件で実施しました。
バッチ式との比較データも含めご紹介いたします。
実験条件
・8×8集積型マイクロリアクター
・チューブ内径4㎜(PFA)
・チューブ長さ25㎝
・流量 安息香酸飽和溶液=720mL/min、水=1400mL/min
・混合時間80s
・回収した安息香酸を吸引ろ過した後に乾燥
結果
残さ収率は79.5%、ろ液析出物収率は8.7%、全体の晶析物収率は88.2%でした。
リアクター内で詰まることなく、スムーズに回収できました。また、圧力計では0.1MPaと圧損もなく実施できました。
実施例.2 飽和食塩水フロー再結晶
◆飽和食塩水とエタノールを集積型マイクロリアクターに流し食塩の連続フロー晶析を行いました。
実験条件
・4x4集積型マイクロリアクター
・チューブ内径2.3mm(PFA)
・チューブ長さ20m
・流量比 飽和食塩水:エタノール=1:1
・各流量5ml/min~80ml/min
結果
5ml/minでは結晶がチューブの底を流れていき、少しづつ堆積していきました。結晶の回収はできましたが、途中で詰まる結果になりました。
一方、各20~80ml/min では安定して、結晶が流れました。
ミキサーセトラー
分液漏斗の連続フロー化による抽出・分離の効率化
Y字ミキサーと分離相を一体化したコンパクトな連続抽出・分離装置です。Y字ミキサーでスラグ流を生成し、その後チューブ内をスラグ流の状態で流れながら抽出が進み、セトラーで上層下層に分離します。工程を連結できます。
ミキサーセトラー特徴と構造
分解洗浄ができます。分離槽の可視化で調整可能。セトラープレートの厚さにより、セトラー(分離槽)の容量を選択できます。
ミキサーセトラー 酸-塩基抽出 実施例
◆ナフタレンと安息香酸の混合物から、安息香酸を酸-塩基抽出で除去し、ナフタレンのジエチルエーテル溶液をGCで分析しました。
バッチ式との比較を右下グラフでご確認いただけます。
結果
ミキサーセトラーの実験では滞留時間が150秒なった時点でナフタレンの純度が99%となりました。
一方、分液漏斗では混合時間を50秒から300秒に混合時間を増やしましたが、ミキサーセトラーと同等の純度を得ることはできませんでした。
本実験ではスラグ流による精密な抽出が効率的に行われた結果となりました。
ミキサーセトラーは、製薬・高機能性材料など幅広い分野の抽出分離に力を発揮できると考えられます。
マイクロスケールCSTR
連続攪拌槽型反応装置
省スペース型で、多槽直列CSTRとなっております。槽と槽の連結部が逆流防止短絡防止構造となっており、スムーズに反応液を流すことできます。気・液・固の連続投入が可能です。加熱・冷却はもちろん、触媒の活用もできます。内蓋(ガラス製)の選択で反応槽内を目視で確認いただけます。
マイクロスケールCSTR特徴
弊社のCSTRには常圧タイプと密閉タイプとあり、反応時間の長いものや、液体、固体、気体を同時投入が必要な反応に使用しております。